フラット35
フラット35とは、住宅金融公庫の廃止(2006年)にともない、住宅金融支援機構と民間金融機関が提携して行う住宅ローンの貸し出し制度です。
その仕組みは民間金融機関が融資をすることで生じる住宅ローン債権を住宅金融支援機構が買い取り、証券化するといったものです。これまで民間金融機関による超長期の住宅ローンの取扱いは、困難と言われていましたが、このフラット35の登場によって、可能となったのです。
フラット35の特徴としては、全期間固定金利で借りることができると共に、保証料や繰上げ返済時の手数料がかからないので、返済計画が立てやすい点が挙げられます。また、融資の対象となる建物に対しては、断熱性、耐久性等などの技術基準に適合したものである必要があるので、住宅の品質確保という面でも、安心感を得られるものになっています。
フラット35の特徴
- 金利が借入した全期間一定
- 保証料、繰上げ返済の手数料が無料
- 機構の技術基準で住宅の品質に安心できる
フラット35の買取型と保証型
フラット35(買取型)とは、住宅金融支援機構が金融機関から住宅ローン(債権)を買い取り、買い取った住宅ローンを担保とする債券を発行し、市場(投資家)から資金を調達することで、長期固定金利の住宅ローンを提供できる仕組みになっています。
一方、フラット35(保証型)とは、金融機関が提供する住宅ローンについて、借入者が返済できなくなった場合に、金融機関に対して住宅金融支援機構が保険金(ローンの残高)を支払う仕組みになっています。(保険金支払後は、住宅金融支援機構が住宅ローン債権を取得し、債権回収を行うことになります。)
買取型と保証型での大きな違い
フラット35「買取型」は、住宅の新規購入者に対する融資ですが、フラット35「保証型」は、購入資金の他に“借り換え資金”としても活用することができます。
ただし、取扱い金融機関は現在4機関(・三菱東京UFJ銀行 ・千葉興業銀行 ・日本住宅ローン ・SBIモーゲージ)のみとなっていることや、フラット35s(10年・20年タイプ共)の優遇制度を利用することが出来ない点に注意しましょう。
フラット35の融資条件と借入可能額
フラット35(買取型)の主な融資条件は、以下のような内容となります。
| 申込人 | 申込時の年齢が満70歳未満(親子リレーの場合を除く) 日本国籍または永住許可があり、安定した収入がある |
|---|---|
| 返済基準 | @年収400万円未満の人→30%以下 A年収400万円超の人→35%以下 |
| 対象物件 | ・建設費または購入価格が1億円以下 ・住宅の床面積(上限なし) @一戸建て、重ね建て、連続建て住宅の場合:70u以上 A共同住宅(マンションなど)の場合:30u以上 ・住宅の耐久性などについて住宅金融支援機構が定めた技術基準に適合していること(基準の適合にあたっては、検査機関または適合証明技術者(中古住宅のみ)が発行する適合証明書の交付が必要) |
| 融資率 | 物件価格の90% ※H21年6月より100%まで利用可。 |
| 融資額 | 100万円〜8,000万円 |
| 借入期間 | 次のいずれか短い方であること @15年以上35年以内 (ただし、申込本人の年齢が60歳以上の場合は10年以上) A完済時の年齢が80歳となるまでの年数 |
| 借入金利 | 全期間固定金利(資金受取時の金利が適用) 借入期間「〜20年」、「21年〜35年」に応じて金利が変わる |
| 団体信用 生命保険 |
原則として機構団体信用生命保険特約制度に加入(保険料は別途負担あり) |
| 火災保険 | 一般の保険に加入 |
| 物件検査 | 2〜3万円必要 |
フラット35は、民間の住宅ローンと異なり、実際の適用金利で借入可能額を計算するため、適用金利の水準によって、同じ年収の人でも借入可能額が変わってしまいます。
また、年収に対する返済比率の計算では、フラット35のみならず、その他、すべての借入額を含めたもので基準を満たしているかどうかのチェックがされますから、注意が必要ですね。
中古マンションらくらくフラット35
「中古マンションらくらくフラット35」とは、新築時又は「中古マンションらくらくフラット35」の登録手続き時に機構が定める維持管理基準と、耐久性又は工事監理体制の基準に適合していることを確認した築20年以内の中古マンション等について、「適合証明省略に関する申出書」を申込先の金融機関に提出することで、フラット35(中古住宅)の適合証明手続きが省略できる制度です。
旧公庫融資付き分譲マンションで、機構の耐久性基準に適合するもの(事業主が平成8年10月以降に旧公庫に手続きしたものが該当) や、旧公庫マンション融資(公庫利用可)対象マンションで機構の耐久性基準に適合するもの(事業主が平成13年4月以降に旧公庫に手続きしたものが該当) などが対象となっています。
なお、具体的に対象となるマンションについては物件情報検索のサイトで確認できます。
融資対象となる諸費用の範囲
フラット35では、借入に伴い発生する諸費用についても、借入額に含めることができます。そして、これらの費用については、疎明資料によって確認できれば融資の対象となります。(平成21年度補正予算成立により改定)
借入の対象となる諸費用
- 建築確認・中間検査・完了検査申請費用(新築のみ)
- 請負(売買)契約書貼付の印紙代
- 住宅性能評価検査費用(新築のみ)
- 適合証明検査費用
フラット35S(優良住宅取得支援制度)
フラット35S(優良住宅取得支援制度)とは、省エネ性、耐震性などの一定要件を満たす住宅を取得する場合に利用することが可能で、当初10年間(20年金利引下げタイプは当初20年間)の適用金利について年0.3%の優遇を受けられる制度です。
ただし、この制度は毎年利用件数に制限を設けていますので、年度の途中で受付が終了されてしまう場合もありますから、注意をしてください。また、10年優遇タイプと20年優遇タイプでは、住宅にかかる適用要件が異なります。
さらに、すべての金融機関で取り扱っているわけではないので、その点もあわせて事前に確認をしておくようにしましょう。
優良住宅取得支援制度の適用要件
フラット35s(20年優遇タイプ)
| 基準性能 | 新築・中古住宅 共通の基準 |
|---|---|
| バリアフリー性能 | 高齢者等配慮対策等級4または5の住宅 (共同住宅の専有部分は等級3以上) |
| 省エネ性能 | 「エネルギーの使用の合理化に関する法律」に基づく「住宅事業建築主の判断基準」に適合する住宅(一戸建てに限る) |
| 耐震性能 | 耐震等級(構造躯体の倒壊等防止)3の住宅 |
| 耐久性 可変性 |
「長期優良住宅の普及の促進に関する法律」に基づく「長期優良住宅」の認定を受けた住宅 |
フラット35s(10年優遇タイプ)
| 基準性能 | 新築・中古住宅共通 | |
|---|---|---|
| バリアフリー性能 | 高齢者等配慮対策等級3、4、5の住宅 | |
| 中古住宅のみ | @浴室及び階段に手すりが設置された住宅 A屋内の段差が解消された住宅 |
|
| 省エネ性能 | 省エネルギー対策等級4の住宅 | |
| 中古住宅のみ | @二重サッシ又は複層ガラスを使用した住宅 A建設住宅性能評価書の交付を受けた住宅 (省エネ対策等級2以上又はフラット35s中古タイプとして登録された中古マンション) |
|
| 耐震性能 | @耐震等級(構造躯体の倒壊等防止)2又は3の住宅 A免震建築物 (住宅性能表示制度の評価方法基準1-3に適合物件) |
|
| 耐久性 可変性 |
劣化対策等級3、かつ維持管理対策等級2又は3の住宅 (共同住宅等では、一定の更新対策が必要) |
|
※性能レベルは「住宅の品質確保の促進等に関する法律」に基づく住宅性能表示制度の性能等級と同じです。
※一定の更新対策とは、躯体天井高の確保(2.5m以上)及び間取りの変更障害となる壁又は柱がないことです。
※中古住宅の場合、新築時にフラット35を利用して建設された住宅等、省エネ対策等級2相当以上の住宅であることが確認できれば、優遇制度を利用できます。
この、優良住宅取得支援制度の適用を受けるためには、検査機関に対し物件検査の申請を行い、優良住宅である旨の適合証明書の交付を受けることが必要となります。
また、融資実行の手続の前まで(申込み時点ではありません)に、適合証明書を金融機関に提出する必要もあります。
詳しくは、銀行窓口または担当の営業マンに必ず確認するようにしてください。
| フラット35sの金利引下げ幅が拡大 |
| 平成22年2月15日より「明日の安心と成長のための緊急経済対策」に伴いフラット35sの金利引下げ幅が拡大します。 例えば、フラット35s及びフラット35s(中古タイプ)であれば、当初10年間の金利優遇幅(現行0.3%)が1.0%に拡大されます。 この措置は、平成22年2月15日に資金を受け取る人から、適用されます。 ただし、平成22年12月30日までに申し込みをする人に適用する時限措置ですから注意してくださいね。 なお、既にを申し込んだ人を含め、平成22年2月14日までに申し込みされる人でも、平成22年2月15日以降にフラット35sの資金を受け取る場合には、金利引下げ幅の拡大の対象となりますよ。 さらに、平成22年2月14日までに資金を受け取る予定の人でも、民間金融機関のつなぎ融資の利用等によって平成22年2月15日以降にフラット35sの資金を受け取るように変更すれば、金利引下げ幅の拡大の適用対象となります。 (※具体的には、手続をされている事業者等へご相談くださいね。) |
フラット50
「長期優良住宅の普及の促進に関する法律」が平成21年6月4日施行となったことを受けて、住宅金融支援機構は、長期優良住宅の認定を受けた住宅について償還期間を最長50年とする「フラット50」のサービスを開始しました。
フラット50を利用する際の注意点
| 申込年齢 | 申込時の年齢が満44歳未満(親子リレー返済の場合を除く) |
|---|---|
| 融資金額 | 100万円以上6,000万円以下 ※建設費、購入価格の60%以内 |
| 借入期間 | 「36年以上50年以下」又は、 「80歳−申込時年齢」のいずれか短い年数 |
