廃止される従来の損害保険料の控除制度
個人が支払った損害保険の保険料については、所得税と住民税の損害保険料控除の対象となっています。
サラリーマンであれば、年末調整のときに、控除証明書を添付することで控除が受けられることになりますが、その控除額については、加入している損害保険の種類によって上限金額が定められています。
長期契約の損害保険料控除
保険期間が10年以上で満期返戻金などがあるタイプの損害保険契約に対する保険料が控除の対象となります。
| 税 | 年間支払い保険料 | 控除額 |
|---|---|---|
| 所得税 | 10,000円以下 10,000円超20,000円以下 20,000円超 |
支払保険料全額 支払保険料×1/2+5,000円 一律15,000円 |
| 住民税 | 5,000円以下 5,000円超15,000円以下 15,000円超 |
支払保険料全額 支払保険料×1/2+2,500円 一律10,000円 |
短期契約の損害保険料控除
短期契約とは、長期契約以外のものを対象としています。一般的には火災保険や地震保険がこれに該当します。
| 税 | 年間支払い保険料 | 控除額 |
|---|---|---|
| 所得税 | 2,000円以下 2,000円超4,000円以下 4,000円超 |
支払保険料全額 支払保険料×1/2+1,000円 一律3,000円 |
| 住民税 | 1,000円以下 1,000円超3,000円以下 3,000円超 |
支払保険料全額 支払保険料×1/2+500円 一律2,000円 |
※長期と短期の両方がある場合、所得税については最高15,000円、住民税については最高10,000円となります。
ただし、この損害保険料控除は、新たに創設された地震保険料控除によって、段階的に廃止されることになりました。
地震保険料控除とは
今までも、地震保険料は損害保険料控除の対象でしたが、そもそもの控除対象となる保険料の枠が小さく、通常の火災保険料だけで十分に控除枠を使い切ってしまうといった状況でした。
これでは、地震保険に加入しても生命保険などと比べて税制面でのメリットが感じられません。
そこで、国としては少しでも多くの人が地震保険への加入をし、いずれ来る大地震に備えてもらうため、平成18年度税制改正にて、地震保険に加入した際の所得控除制度「地震保険料控除」を新たに創設したのです。
この控除制度では、地震保険料相当分を総所得金額から控除する(ただし上限金額あり)といった、とてもシンプルな内容になっていますから、従来の損害保険料控除に比べて、その節税効果は大きく期待することができます。
地震保険料控除
| 税 | 適用時期 | 控除額 |
|---|---|---|
| 所得税 | H19年分から | 地震保険の年間支払い保険料相当額 (最高5万円まで) |
| 住民税 | H20年分から | 地震保険の年間支払い保険料相当額×1/2 (最高2.5万円まで) |
なお、平成18年12月31日締結分までの長期契約による損害保険料控除は、経過措置として、従来の損害保険料控除の適用が可能になります。ただ、その場合の最高控除額は、地震保険料控除と合算して所得税が最高5万円、住民税が最高2.5万円までとなります。
地震保険料控除額の推移イメージ

