収益の種類
不動産投資によって得られる収益は、大きく2つに分類されます。
不動産投資を継続することで得られるインカムゲインと不動産を売却などすることによって得られるキャピタル・ゲインです。
| インカム・ゲイン | 一般的に賃料収入など不動産を賃貸・運営することによって得られる収入のこと。 保有に関する必要経費を差し引いた純収益を元にインカムゲインを考えるのが一般的です。 |
| キャピタル・ゲイン | 不動産の評価による含み益や、不動産の売却による利益のこと。 評価時点(売却時)にて、取得費と売却諸費用を差し引いたものが利益となります。 |
| キャピタル・ロス | キャピタル・ゲインとは逆に、評価損あるいは売却損が発生した場合のこと。 不動産価値が下落すると、生じることになります。 |
バブル経済が崩壊し、不動産価格の下落が止まらない時代においては、キャピタル・ゲインを狙った不動産投資が困難なため、不動産投資の基軸はインカムゲインを重視したものになっていました。
しかし、都心部など一部の地域で見られるように、再び不動産価格の上昇がはじまった今、不動産投資を成功に導くキャピタル・ゲインを狙った投資が行える環境になってきているようですね。
レバレッジ効果
レバレッジ効果とは、自己資金に借入金を組み合わせることにより、自己資金に対する収益率が向上することを意味しています。
借入金の金利よりも、不動産投資の収益率の方が高い場合には、その効果が得られることになりますね。
ただし、レバレッジ効果をあまり期待しすぎると、万一不動産投資に失敗したときの損失額が大きくなりますので、注意が必要です。
なにごとも、バランスが大切ということですね。
Case:1
1,000万円のマンションを購入後1年で売却し、売却益が150万円の場合の自己資金に対する収益率は?
@自己資金のみで購入したら・・・
150万円÷1,000万円=15%
A自己資金500万円と借入金500万円(年利6%)で購入したら・・・
(150万円−500万円×6%)÷500万円=24%
B上記計算より
@<A
借入金を利用することで、自己資金の運用効率(収益率)が、大きく向上した!
収益還元法(収益還元価額)の必要性
不動産取引の現場で多く使われている評価方法といえば、周辺の不動産の取引事例価格を基準に対象となる物件を比較する「取引事例比較法」を用いることが慣例になっています。
ところが、日本では実際の成約価格が公表されることはほとんどありませんから、この「取引事例比較法」を使おうとしても、基になる事例価格がなかなか手に入らないというのが実情です。
では、不動産業者はどうするのかというと、結局は自分たちの感覚で取引しやすい価格というのを相場価格として提示したりすることがあるんです。
そう、ここには本来あるべきの価格の根拠がほとんどないんですね。
まさに不動産屋さんのさじ加減。
そこで一般の消費者にとっては、どうしても不動産の価格を判断する指標が欲しくなるところです。
客観的に判断して、この不動産はいくらというような物差しがあれば、取引に透明性が増しますからね。
不動産屋さんに高い物件を掴まされるという心配もなくなります。
自分で、その不動産が高いのか安いのかを客観的に判断することが出来たら、消費者にとっては本当に嬉しいことですよね。
こうした背景から、不動産の価値を決めるのに用いるべきと言われているのが収益還元法なんです。
特に、投資用不動産を購入するか否かの判断をするならば、収益から見た投資価値という考え方は必須と言うべきものでしょう。
DCF法と直接還元法
収益還元法には、DCF法と直接還元法があります。DCF法とは、対象不動産の保有期間中の純収益(収入−必要経費)と、保有期間満了時の転売による譲渡益(キャピタル・ゲイン)のそれぞれの現在価値の総和を収益価格とする方法です。
一方、直接還元法とは、単年度の純収益(インカム・ゲイン)を元に、収益価格を導き出す方法です。
一般的に、個人投資家が将来の転売価格や譲渡益を予測するのは困難ですから、単年度の純収益から計算できる直接還元法を用いて、投資適格判断を下すというのが、簡単ですね。
直接還元法の計算式
| 不動産の収益還元価額 | = | 年間純収益(収入−必要経費) |
| 還元利回り(期待利回り) |
Case:2
年間の家賃収入が96万円のマンションがあり、近隣地域における同様のマンション投資の利回りが4%前後の場合、マンションの収益性から見た投資価値は?
960,000円÷0.04=2,400万円
つまりこのマンションの投資価値は2,400万円という事になります。
もし、この2,400万円よりも高い値段で売りに出ていたら、それは割高な物件、逆に安ければ割安な物件と判断できますよね。
ただし、これはあくまでもひとつの目安と考えることが大切です。
なぜなら不動産の価格を決める要因はいろいろあるからです。
とはいえ、まったく目安を持たないというのも、よくないことなので、上手に活用しましょう。
